2011/03/31

うれしい知らせ

一昨日、いつもごひいきにして下さっている沖縄の方からラン展での入賞のご報告をいただきました。
おめでとうございます!
Den.Snow Magic 'Yukinko' スノーマジック‘ユキンコ’の出品で銀賞を取られたそうです。
このようなお知らせを頂くことは、とっても嬉しいことですね。しかもノビル系デンドロビュームでの受賞ですから。
入賞株も是非見てみたいですね。



山本デンドロビューム園ではデンドロビュームの栽培に関する相談のために弱った株や、病気の株、傷んだ根の写真を皆様からたくさん送っていただきます。品種名を教えてというのも結構あります。

質問、相談はもちろん大歓迎ですが、自宅で立派に咲いたデンドロビューム、皆様の自慢のデンドロビュームの写真も大歓迎ですよ。
うまく咲かせることができたら、教えてくださいね。ぜひ拝見したいものです。
お待ちしております。


さて、そろそろ市場向けの鉢物出荷シーズンも終りに近づきました。
温室内は遅咲きの系統の品種ばかりになりました。




黄色系品種が目立ちます。現在開花中の黄色品種だけでも5種類以上あります。




Den.Upin King 'Serenade'




こちらはDen.To My Kids 'Snow White' AM/AOS トゥーマイキッズ ‘スノーホワイト’入賞花です。


Den.To My Kids 'Snow White' AM/AOS




さらにDen.To My Kids 'Smile' トゥーマイキッズ ‘スマイル’
トゥーマイキッズは他にもたくさんの優秀な個体があります 。

Den.To My Kids 'Smile'

花がなくなると、寂しくなってしまいますが、デンドロビュームが咲いている間は、なるべく多くのデンドロビュームを紹介しようと思います。


2011/03/30

もうすぐ4月ですが・・・

今月も残り僅か、もうすぐ4月だというのに、まだまだ寒い日があってまったく春という気がしません。
しかし、岡山では週末からは日中の気温がぐんと上がる予報です。
でも夜はまだまだ寒く、最低気温が5度前後を行ったり来たりのようです。

写真は事務所でやっと満開になったDen.Siesta‘Lucky Love’シエスタ‘ラッキーラブ’


シエスタ‘ラッキーラブ’



9日前はこんな感じでした。9日前のブログ http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2011/03/blog-post_21.html

夜は寒いですが、日中の暖かさはつぼみをどんどん大きく膨らませます。
皆さんのところも開花ラッシュではありませんか?




シエスタ‘ラッキーラブ’

気の早い方からは、「4月になったら、デンドロをもう外へ出してもいいですか?」とか 「植替えをしてもいいでしょうか?」等の質問をたくさんいただきます。

晴天の昼間の日光浴くらいはいいとしても、夜はまだ寒いので室内で管理した方がいいですね。
夜温も新芽の生育に大きく影響し、特に新芽のスタート時期や止め葉の時期にも関わります。
せっかく暖かい室内で管理しているものを敢えて夜温の低い戸外へ出す理由はありません。
外との温度差にデンドロビュームがびっくりします。
夜間の最低気温が15度以上になってくれば、外に出しても良いでしょう。


植え替え作業も同様に、4月が植替えの目安ではなく、全てを一斉に植替えする必要はありません。夜温が13度くらいになってから、植え替えが必要な鉢だけを行います。
4月に出来なかったとしても、5月、6月でも遅すぎることはありません。


これからやっと肥培管理に力を注ぐ期間であり、焦る気持ちはわかりますが、夏までの長い間は新芽や根が活発に生長する時期になります。作業時間もたっぷりありますから、慌てないでも良いでしょう。






2011/03/29

アジアンビューティー‘ エデン ’


Den.Asian Beauty 'Eden'  
(Den.Wave King x Den.Oriental Smile) 2005年RHS登録

アジアンビューティー‘ エデン ’

Den.Asian Beauty 'Eden'


 紅紫とオレンジの混ざった美しい色彩。リップは黄色で中心部分は赤紫の目が入る。花弁の色は日増しに深みが増し、ややオレンジが強くなる印象。

あかね色に分類されるようなきつい配色ではなく、むしろ上品で柔らかな、優しい色彩と言えるでしょう。
Den.Asian Beauty 'Eden'

リップは丸く豊大で、花型もこの系統にしてはよくまとまっており、大輪花である。花つきも非常によく、咲かせやすい。

同時期、同じ種からの交配ではありませんが、同様の交配からは極大輪のアジアンビューティー‘トゥルーパッション’が選抜されており、良い個体に恵まれている。
Den.Asian Beauty 'True Passion'(Den.Wave King x Den.Oriental Smile)
http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2010/08/denasian-beauty-true-passion.html





写真は5.5号に3株寄植えされたアジアンビューティー‘ エデン ’
オレンジ系統とは思えぬ花つきの良さで、鉢物にも向いている。

Den.Asian Beauty 'Eden'


Den.Asian Beauty 'Eden'

アジアンビューティー‘ エデン ’ は新バルブに着花する品種です。つまり、毎年伸びる新しい茎に花をつけてくれます 。

黄色系、オレンジ系統の品種は肥料が効き過ぎると、茎が伸び過ぎて秋に止め葉が出るのが遅れてしまう傾向にあります。夏場に遅くまで肥料を効かせないよう注意して、8月の初旬には止め葉を出して茎の完成を促し、光線にしっかりと当ててやれば、一般家庭でも良い花つきで楽しめるでしょう。




Den.Asian Beauty 'Eden'



アジアンビューティー‘ エデン ’ に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/10000536/


2011/03/28

イエローソング‘レモンケーキ’


Den.Yellow Song 'Lemon Cake'  
(Den.Midas Gold x Den.Santana) 2006年RHS登録

イエローソング‘レモンケーキ’(農林水産省 品種登録番号: 17486)





イエローソング‘レモンケーキ’はイエローソング‘キャンディ’の枝変わり、つまり、イエローソング‘キャンディの中から偶然見つかった変異個体を増殖、その品種特性を固定したものです。

イエローソング‘キャンディは開花と共に花弁全体が濃黄へ発色するしますが、イエローソング‘レモンケーキ’はセパルとペタルは色彩変化せず、薄いクリーム黄色のままで、リップのみが濃い黄色になります。

株立ちよく、育てやすいのは‘キャンディ’同様です。





イエローソング‘レモンケーキ’


鉢物品種としても活躍しています。
リップの濃い黄色と周囲の薄い色の対比が良いですね。

イエローソング‘レモンケーキ’鉢物




咲き始めはリップの黄色がはっきりと発色していないためイエローソング‘キャンディと間違えやすいのです。しかも、草姿、株立ちはイエローソング‘キャンディそのものですから苗の状態では区別ができません。

開花直後のイエローソング‘レモンケーキ’


下の写真はイエローソング‘キャンディ’の開花直後のもの。咲き始めの色はイエローソング‘レモンケーキ’によく似ているため、区別が付けにくいのです。

開花直後のイエローソング‘キャンディ’

色が出ると、まさしくイエローソング‘キャンディ’

十分に発色したイエローソング‘キャンディ’



下の画像、イエローソング‘レモンケーキ’はこれが最も色が良く出た状態です。 右奥に見えている黄色の花はイエローソング‘キャンディ’です。
並べて比較すると両者の色彩の違いが良くわかります。

レモンケーキ(中央)とキャンディ(右奥)


 イエローソング‘レモンケーキ’に興味をお持ちの方はこちらをご覧ください。

http://item.rakuten.co.jp/dendro/1499601/




2011/03/27

ウスネオイデス(スパニッシュモス)の花

ウスネオイデス(スパニッシュモス)に小さな花が咲いています。


学名 Tillandsia usneoides チランジア  ウスネオイデス
一般にスパニッシュモスやサルオガセモドキと呼ばれます。
エアープランツの一種。パイナップルの仲間、アナナス科の植物です。



Tillandsia usneoides


吊るしておくだけで、特別な世話が必要のないとても不思議な植物です。
野生のウスネオイデスは樹の枝にぶら下がって着生、生長するようです。
ウスネオイデスで画像検索すると、そんな様子が見ることが出来ます。

下の写真は、弊社温室での管理の様子です。特別なことはしていません。
吊るしておくだけの管理です


ちらほらと、花が咲いてきています。
ウスネオイデスのつぼみ



大きさは5ミリ程度のちいさなもの。小さすぎて気がつかないことが多いのです。









本当に小さな花ですが、良い香りがします。
広い温室では気がつかないのですが、発送用に梱包して、箱に収めると、花に香りがあるのがわかります。
 「届いて箱を開けた瞬間に香りが広がってきた。」と言われることが良くあります。
春の開花シーズンのみの楽しみですね。


簡単な管理方法はここを見てください
http://yamamotodendrobiums.blogspot.com/2010/10/blog-post_12.html



2011/03/26

趣味家向け品種の増殖

趣味家向けに販売させていただいているデンドロビュームの苗が、どのように増殖されているかご存じですか?
メリクロンによる大量増殖が行われていると思われている方が多い様ですが、実はほとんどが株分けや挿し木による繁殖なのです。



すべて親株から花を確認した後に挿し木にします。増殖に手間も時間もかかりますが、この手間をかけるから、趣味家の皆様に安心して苗をお届けできるのです。








趣味家向けの品種の多くは花型や色彩など、趣味性を追求した品種であり、必ずしも鉢物商品に向くわけではなく、市場での評価、一般需要が高いわけではありません。
色彩、花型に特徴がありすぎたり、バックバルブ咲きで開花に年数が必要だったりと、苗を購入する生産農家に敬遠される品種も多くあります。そのため、大量生産には向かないのです。

店頭に並び、大量に消費される一般のデンドロビュームには、作り易い品種、栽培コストが抑えられる品種(病気が出にくい、一年でよく伸びる)など、園芸作物としてのデンドロビュームが求められているからなのです。
一般の花屋、ホームセンターで見かけるデンドロビュームに趣味家の興味をひく品種が少ないのはそのためです。

弊社ではその両方の要求を満たす商品開発に力を入れて、育種を行っていかなければならないのですが、量産される品種とは明確に区別されるべき品種もやはり必要です。



研究温室では今週も色々と目を引くデンドロビュームが開花しました。
将来、皆様に喜んでいただけるデンドロビュームがこの中にあるでしょうか。



























2011/03/25

レインボウスマイル‘ハッピースワン’

Den.Rainbow Smile 'Happy Swan'  
(Den.Charm Grande x Den. Rainbow Heart)   2010年RHS登録

レインボウスマイル‘ハッピースワン’


Den.Rainbow Smile 'Happy Swan'

昨年登録されたばかりの最新品種。
弁先にわずかに紅紫を彩る以外は、純白の大変上品な極大輪花。
リップは純黄色のとても美しい色彩です。



Den.Rainbow Smile 'Happy Swan'


デンドロビュームの極大輪花の場合、節間の長さや、バルブから出た花梗の角度、花柄の長さなどがわずかでも狂うと、ここまで正面咲きに綺麗に咲いてはくれません。
花つきが良すぎると、お互いを押し合ったり、花が後ろ向きになったりと、花が大きいだけではかえって良くないこともあるのです。
その点、レインボウスマイル‘ハッピースワン’は整然と正面を向いた非常にバランスの良い花つきに改良されています。




Den.Rainbow Smile 'Happy Swan'










とても力強い咲き方で、堂々とした雰囲気さえ感じられます。

Den.Rainbow Smile 'Happy Swan'


今後、贈答用のデンドロビュームの鉢物向け品種として活躍が期待されます。







2011/03/24

バニラの木

政津農場にはバニラの木があります。

初めて見る方はその大きさに驚かれるのですが。







見上げるほどの大きさなのです。高さは4メートルくらいあります。

バニラとはあの香料のバニラのことで、アイスクリームやケーキの香りづけに使われるバニラエッセンスはこのバニラから採れる種子を発酵した物から出来ているのです。


しかも、バニラはラン科バニラ属。ランの仲間なのです。
vanilla、学名 Vanilla planifolia


詳しくはウィキペディアをご覧ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%8B%E3%83%A9




栽培管理自体は特に難しくなく、ここでは水と液肥をかけるだけ。
ただ、栽培には冬期に10から15度程度保つ必要があります。




この木は植えて10年程たちます。
3年前くらいから毎年花を咲かせるようになりました。それまでは一度も花を見ることはありませんでした。

昔は茎も細くて、葉も小さかったんですが、今では茎も太く、葉も大きくなりました。




葉も大きく立派です。


元々は棚下に置いた7号サイズの素焼き鉢へ植えたものが大きくなりました。つる性植物なので誘導してネットに這わせています。








いつもは5月頃に開花するのですが、今年は開花が早いようです。
すでにたくさんのつぼみが確認できます。



バニラの花の咲く頃にまた報告します。

2011/03/23

播種から6ヶ月後の様子

 デンドロビュームの播種から約6ヶ月経ちました。

2月23日の投稿では播種から5ヶ月経ったフラスコの様子を紹介しました。

これがその時の画像です。
一月に新しい培地へ移植後、元気に生育中であることを紹介しました。



明らかな生長を遂げています



上の画像撮影時からさらに一ヶ月たった様子をご覧ください。
播種後からは約6ヶ月経過しています。

上の画像と比べると、 大きさはさほど変わらないように見えますが、葉の枚数が増えたためでしょうか、葉が茂り、培地へ伸びてゆく根の量も増えています。









フラスコの中ではありますが、小さくてもれっきとしたデンドロビュームです。
普通の苗と同様のサイクルで生育をしています。
発芽時に展開した古い葉が白くなり、落葉しているのがわかります。



実生であるため、同じフラスコ内であっても性質はバラバラです。
小さな苗ですが、それぞれに個性が出てきたようにも見えます。



フラスコが違えば、当然交配親も違うため、全く異なる性質を持っていると言ってもよく、茎の太さ、節の間隔、葉の向きなど小さくってもその違いがわかるようになってきました。


 こちらは別のフラスコ内の様子。
 既に短く小さなバルブが完成し、新芽が出ている苗。このフラスコ内の苗はいずれも株立ちが良く見えます。小型種で早咲きの性質でしょうか。






細く、上向きに付いた葉と素直に伸びたバルブを持つ苗。葉の枚数からも良く伸びる系統であるようです。バルブの先からは、まだ新しい葉の展開が見られます。





やたらと濃い葉色のずんぐりとしたバルブをもつ苗。既に止め葉が出て玉のように丸々と太った苗になっています。


バルブは細く未熟ですが、太くしっかりとした根の生長ばかりが目立つ苗。バルブが伸びにくい性質なのでしょうか。そうであれば営利栽培には向いていません。




まだ半年ほどですので今から苗の性質云々で選抜する段階ではありませんが、開花まではまだ4年近くあり、この間に、この実生苗は花がなくとも、苗の段階で株立ちや、根張り、草姿、芽吹き、葉色、耐病性等、あらゆる場面で選抜、淘汰されていきます。
そうして、選抜を繰り返して残った苗だけが初花を咲かせることができるのです。




趣味栽培の方にとってはデンドロビュームに限らず洋ランの発芽の様子や種子からの生育の様子を見る機会は殆ど無いと思います。
このブログではそのような育種の現場もみなさまに色々とご紹介していきたいと思います。