2011/11/21

輸出の準備(その3)

デンドロビュームの苗の輸出作業の続きです。


植物検疫を翌日に控え、荷造り梱包作業に追われています。
十分に乾燥を終えたデンドロビュームの苗が輸出用の箱にきれいに並べられていきます。





 10日間も根が剥き出しの状態で乾燥させられたデンドロビュームは、全く傷みもなく、綺麗な様子です。ランは丈夫な植物であることを改めて感じさせられます。




大きな苗のため、寝かせた状態で重ねていきます。
一見、雑に見えますが、実は葉が折れないように向きも計算され、上手く何層にも重ねられているのです。




 こちらは少し小さなサイズの苗です。




50本単位でギュッと、きつく巻いてやります。
堅く、強く巻いてやるほうが、中途半端に巻くよりも苗が動きにくく、痛みが少ないのです。





 こちらも随分かわいそうに見えるのですが、箱の中はギューギュー詰めです。
こうして梱包がずれたり、飛び出したりを防ぐのです。









さて、箱詰めが終わったデンドロビュームの苗は翌日トラックに積み込まれて、植物検疫を受けることになります。






植物を輸出する場合には、農林水産省の管轄の植物防疫所において、相手国から求められている検疫条件に基づいて検査が行われます。
害虫や病気を持込まれると困るのはどこの国でも同じですね。

植え込み材料をほぐしたり、農薬につけての消毒もここでの検査に合格するためのものです。



植物防疫所では、持ち込んだ箱の中から検査官が無作為に箱を選び中の苗を検査します。
苗を振るって、虫がいないか、葉の裏表を眺め、病気が出ていないかを調べるのです。


 十分な消毒作業のおかげで問題なく検査をパス。虫1匹見つかりませんでした。


無事検査に合格すると、「植物検査合格証明書」 を発行してもらい、輸出する箱に合格のハンコを押してもらいます。


輸出作業の一番心配は植物検疫です。無事済んだことで、ここでやっとひと息つくことが出来ました。








後は蓋を閉めれば梱包終了です。
全部で23箱、総重量は500kgを超えます。
荷物は日本を出ていきますが、到着後、再び空港での検査を受けます。







ここから先は無事届いてくれることを祈るのみです。